わりと昔のなんですが(といっても2023年)、面白いのでシェア。
分かりやすく整理頂いているレポートです。
英国、フランス、イタリア、ニュージーランドにおけるウェルビーイング指標の政策活用について。
こうして見ても、日本の地域幸福度指標(LWCI)って、世界の見本となる取り組みですね😍
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ウェルビーイング指標の政策活用:海外事例と日本への示唆
一橋大学経済研究所世代間問題研究機構,2023
https://cis.ier.hit-u.ac.jp/Japanese/2023/01/dp699.pdf
人々のウェルビーイングの状態を一覧するダッシュボードを導入する国が増えている。GDP では計測できない、生活の質や社会の進歩などを計測しようとする「ビヨンドGDP」の動きが、世界金融危機以降、加速した。日本でも内閣府が 2019 年から新たに計測の枠組みを開始した。
ダッシュボードを導入する国の中には、計測するウェルビーイング指標を、政策上の課題設定や優先順位付けを含む政策立案や政策評価に活用する国が出てきている。また、主観的ウェルビーイングの状態の計測についても、学術研究の進展に合わせ、多面的に捉える国が出ている。
本稿では、ウェルビーイング指標の計測と、政策に活用する海外事例を概観する。その上で、日本における主観的ウェルビーイングの計測の拡充とダッシュボード指標の拡充と、それらを政策に活用する必要性に触れたい。
表8.ウェルビーイング指標の政策活用例(総括表) 国名 | 制度・枠組、主導組織 | 特徴 イギリス | ・"Measures of National Well-being Dashboard"(ONS 王立統計局)、 ・"Green Book"各年版(HM Treasury 財務省) ・What Works Centre for Wellbeing ・Cabinet Office(内閣府) | ・2010年からダッシュボード構築、「個人のウェルビーイング」ほか合計10分野44指標で計測(うち主観指標は20(45%)) ・国民のウェルビーイングの状態の変化や、コロナ禍や物価上昇の影響など、横断的に分析 ・政策立案の指針となるGreen Book(財務省作成)でウェルビーイングを社会的費用便益分析の基準に採用 フランス | ・予算法 ・"New Wealth Indicators"(INSEE、国家統計局) ・ | ・2015年予算法改正で予算編成プロセスにウェルビーイング指標(NWI)を組み込むことは法定 ・NWIとして、有識者の検討やパブコメを経て、3分野10の指標を選定 ・政府は、政府予算案を国会に提出する際、NWIの過去数年間の動向、NWI指標とGDPの変化、直近の主要改革の影響と見通しを、定性的、定量的に評価し、国会に提出、報告 イタリア | ・予算法 ・"公平で持続可能なウェルビーイング(Equitable and Sustainable Well-being:ESW)"ダッシュボード"(経済財政省、ISTAT イタリア統計庁) | ・2016年予算法改正で、ウェルビーイング指標の動向と見通しを予算関連書類の一部として議会に提出する法定 ・2016年から経済財政省が12の指標の動向と見通しを分析、国会に報告 ・ISATは、8分野153の指標でダッシュボードを作成(うち主観指標は25(16%)) ニュージーランド | ・Public Finance Act(予算法) ・"Living Standards Framework"(財務省) ・Wellbeing Budget 各年版(財務省)、 ・Wellbeing Report(財務省) ・Social Wellbeing Agency ・ImpactLab | ・Public Finance Act(予算法)を改正し、2019年から政府予算をWellbeing Budgetとし、優先事項を5つ設定 ・財務省は、有識者や市民との議論、パブコメを経てダッシュボードLiving Standards Frameworkを構築。現在は、22分野95の指標で構成(うち主観指標は22(23%)) ・財務省は22年、法に基づき初の「Wellbeing Report」を公表。NZ のウェルビーイングの強みや弱点を改善・悪化しているか等を分析 (出所)筆者により作成