2025.08.18

はぴテク相談室:歴史的に病気リスクの高い国は、将来の希望が大きい

相談者

最近、なんか将来に対して希望が持てなくて…。ニュースを見ても暗い話ばかりだし、未来って本当に良くなるのかな、って思ってしまうんです。

はぴテクさん
はぴテクさん

それは辛いですね。将来への希望が持てないと、毎日がちょっと重たく感じますよね。実は最近、「将来への希望」についての面白い国際研究が出たんですよ。少し聞いてみますか?

相談者

はい、ぜひ聞かせてください。どんな研究ですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

68カ国・約19,000人を対象にした大規模な調査なんですが、「現在の全人類の生活の質」と「1000年後の全人類の生活の質」を0〜10点で答えてもらったんです。そこで面白いことが分かりました。歴史的に病気や感染症のリスクが高かった国ほど、「1000年後の未来は良くなっている」と答える傾向があったんです。

相談者

えっ、それって逆じゃないですか?病気が多かった国のほうが、むしろ悲観的になりそうな気がするんですが…。

はぴテクさん
はぴテクさん

そうですよね、直感と逆ですよね!でも研究者たちの考えはこうです。歴史的に病気のリスクが高かった社会では、「それでも未来は良くなる」という前向きな見方をする文化が、長い時間をかけて根付いてきたのではないか、ということなんです。いわば困難を乗り越えるための「文化的な知恵」として、楽観性が残ってきたのかもしれない、と。

相談者

なるほど…。じゃあ日本はどうだったんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

日本のデータも出ていまして、現在の生活の質が5.06点、1000年後の未来が5.78点と、将来への希望がしっかり高く出ていましたよ。そして日本は「歴史的病原体蔓延指数」という指標で見ると、世界平均より高め(+0.43)で、歴史的に病気リスクが高かった国に分類されるんです。研究の結論と一致していますね。

相談者

へえ!でも日本人って悲観的なイメージもあるような…。なんか矛盾してませんか?

はぴテクさん
はぴテクさん

鋭いですね!実は研究者自身も「他の調査では日本は楽観性が低めに出ることもある」と指摘していて、少し混乱を招く結果だと正直に書いています。ただ、この調査は「自分の将来」ではなく「1000年後の全人類」という、すごく長いスパンで大きな視点で聞いているんです。日分自身の5年後を聞くと低く出ても、人類全体の遠い未来には希望を持てる、という違いがあるのかもしれません。

相談者

「自分の未来」と「人類全体の未来」は別物なんですね。それはちょっと気が楽になるかも。じゃあ、将来への希望ってウェルビーイングに関係あるんですか?

はぴテクさん
はぴテクさん

はい、研究では未来に対して前向きな見方をすることが、精神的・身体的な健康と関連していると述べられています。ただ、これはあくまで「関連がある」という話で、楽観的になれば必ず健康になる、という因果関係が証明されたわけではない点は大事なポイントです。

相談者

そうなんですね。でも、なんとなく「人類ってしぶとく未来を信じてきたんだな」と思うと、少し元気が出てきた気がします。

はぴテクさん
はぴテクさん

それはとても素敵な受け取り方だと思います!歴史的に大変な状況を経験してきた人々が、それでも遠い未来に希望を持ち続けてきた。そのことが文化に刻まれているかもしれない、という視点はなかなかロマンがありますよね。

相談者

はい。「今が辛くても、長い目で見れば良くなるかも」という感覚は、自分の中にも育てていけそうな気がしてきました。ありがとうございました!

はぴテクさん
はぴテクさん

良かったです!ただ一点だけ。今日の話はあくまで国単位の大きな傾向の話なので、個人の感じ方にそのまま当てはまるとは限りません。「人類はしぶとい」という大きな視点を、日々のちょっとした支えにしてもらえたら嬉しいです。

■ 今日のまとめ

  • 歴史的に病気リスクが高かった国ほど、1000年後の人類の未来を明るく見る傾向があることが、68カ国・約19,000人の調査で示されました。
  • この傾向は気候・人口密度・経済指標などでは説明できず、困難な環境への文化的・進化的な適応として楽観性が根付いた可能性が示唆されています(ただし相関関係であり因果関係ではありません)。
  • 未来への前向きな見方は精神的・身体的健康と関連が示されていますが、「自分の未来」と「人類全体の遠い未来」では感じ方が異なる場合があり、視点を広げることが希望につながるヒントになるかもしれません。

■ 出典・注意事項

  • Brian W. Haas ら「Beliefs about a brighter future for all humanity as an evolutionary adaptation to pathogen prevalence」Personality and Individual Differences, 2025/8/18 https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0191886925003605

  • 【注意事項】本研究は国レベルの集計データを用いた相関研究であり、病気リスクが高いことが楽観性を「引き起こす」という因果関係は証明されていません。

  • 【注意事項】日本のサンプルはn=160と少なく、日本の傾向を代表しているかは限界があります。また研究者自身も「他の調査と矛盾する部分がある」と認めており、結果の解釈には慎重さが必要です。

  • 【注意事項】調査は「1000年後の全人類の生活の質」という非常に長いスパン・広い視点での質問であり、個人の日常的な楽観性や将来不安とは異なる概念を測定している点に留意が必要です。

投稿者によるコメント・補足(1件)
コメント 1

研究自体の紹介はこちら😊
歴史的に病気リスクの高い国は、将来の希望が大きい
https://wellbeing-archive.pages.dev/posts/2025-08-18-1755554408/

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