2026.04.13

自然体験とウェルビーイングの関係性を整理する

という最新の研究😊

これまで自然体験とウェルビーイングは

多くの論文を整理したメタ論文や大規模調査を多く紹介してきました。

が、今回は初の、質的研究(ざっくり言えばインタビューを元にした研究)をまとめた論文です。

質的研究をまとめる、質的メタサンシーシス(qualitative metasynthesis)という、興味深い手法で作成されています。

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定量的な研究では、自然にいる時間は週120分が良いよ〜など出ていますが、
結局は、時間じゃなくて、そこでどう感じたかが大事だよね😊

と。

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▼ 自然とウェルビーイングの関係を構成する5つの要素

分析を通じて、自然体験とウェルビーイングの関係は以下の5つの相互に絡み合った要素で成り立つことが明らかになりました。

・自然刺激(Nature Stimuli):植物、動物、生態系など自然界の物質的な特性

・センス・スケープ(Sense-scape):視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚などの感覚と身体的な感覚が合わさって生まれる内的・外的世界の接点

・自然への同調(Nature Attunement):自然に気づき、意識を向け、共鳴する程度

・構築された意味(Constructed Meanings):体験から生まれる感情的・象徴的な意味づけ

・ウェルビーイングの反応(Wellbeing Responses):自然体験から生じる心身の変化

これらすべては、その人の個人的特性、社会文化的背景、環境的条件によって下支えされています。

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▼ 発見① 自然刺激:何が注目されたか

参加者の語りに登場する自然は、木、鳥、森、哺乳類、花など、ヨーロッパや北米に一般的な種や景観が中心でした。重要なのは、人々が自然を「生物多様性の豊かさ」という客観的な指標で評価していたのではなく、美しさ、帰属感、安らぎをもたらす「質」で評価していたという点です。

また、植物や動物は季節の移り変わりや時間の流れを体感させるものとして、より大きな生命のリズムとの繋がりを感じさせるものでもありました。

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▼ 発見② センス・スケープ:感覚を通じた没入

自然体験において、視覚(色・形・動き)、聴覚(鳥の声・風の音)、嗅覚(土や花の香り)、触覚(地面の感触・風)などが組み合わさって「多感覚的没入(multisensory immersion)」が生まれることが示されました。

さらに、五感を超えた身体的な感覚、つまり「地に足がついている感覚」や言葉では表現しきれない体験(ineffable experience)も報告されており、人と環境の二項対立(自分と自然は別のもの)を超えた一体感が描かれています。

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▼ 発見③ 自然への同調:「量」より「質」の関与

自然体験の効果は、単純に「自然にどれくらいいたか」という時間や量ではなく、どれだけ意識的・感情的に自然に同調したかによって大きく異なることが明らかになりました。

同調には幅があり、一方の端は「静けさにぼんやり気づく程度」、もう一方の端は「今この瞬間への完全な没入・精神的なつながり」というスペクトラム(連続体)として存在しています。

没入的な同調は、以下のような体験を伴います。

・今この瞬間にいるという感覚

・時間がゆっくり流れる感覚

・自己への内省と精神的な明晰さ

・畏敬(awe)や喜びといった拡張的な感情

こうした深い同調は、瞑想などの内省的な実践と共通の性質を持つと解釈されています。

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▼ 発見④ 構築された意味:感情が意味をつくる

自然体験から生まれる意味は、即興的・感情的・直感的なものです。重要なのは、自然の物理的な特性そのものではなく、その人がどう知覚し関係するかによって意味が生まれる点です。

ポジティブな感情として記録されたのは、畏敬・美しさ・平和・喜び・つながり・聖域感・象徴性などです。これらは「拡張・形成理論(broaden-and-build theory)」(Fredrickson, 2004)に沿って、心を広げ、感情的・認知的・精神的成長をもたらすと解釈されています。

一方で、ネガティブな感情も記録されました。特に女性が感じる身の危険への恐れ、野生動物への恐怖、なじみのない文化的な景観への違和感などが、ウェルビーイングの妨げとなることも示されています。

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▼ 発見⑤ ウェルビーイングの反応:快楽から意味まで

自然体験によるウェルビーイングの反応は、短期的・快楽的(hedonic)なものから、より深い・充実的(eudaimonic)なものまで幅があります。

・快楽的ウェルビーイング(hedonic wellbeing):一時的な喜び・リラックス・気分の向上など

・充実的ウェルビーイング(eudaimonic wellbeing):自己成長、本来の自己(authentic self)との再接続、自然や他者への思いやりの深まり、人生の意味の実感など

充実的な体験はしばしば精神的な色彩を帯び、「より大きなものとのつながり(oneness)」「自我の和らぎ」「バイオセントリック(生命中心的)な価値観への移行」を伴うものとして描かれています。

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自然体験がウェルビーイングをもたらす「仕組み」を質的研究から解明する

Understanding the Nature-Wellbeing Relationship in Adults: A Qualitative Metasynthesis Review

Jennifer E. van Bekkum(エディンバラ大学)et al.

Wellbeing, Space and Society, 2026/1/30

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666558126000175

自然環境は、人間の健康と幸福に影響を与える重要な要素としてますます認識されており、政策立案者、研究者、実務家の間でその恩恵に対する合意が高まっています。自然へのアクセスと質は重要な考慮事項ですが、幸福への恩恵は、環境特性よりも個人の認識により密接に関連している可能性があります。自然と幸福の関係には、個人的要因と社会文化的要因が複雑に絡み合っているため、従来の線形モデルでは、人々が自然とどのように関わるかという、微妙で文脈依存的なプロセスを探求するには不十分かもしれません。このギャップに対処するため、私たちは、生きた自然との直接的な経験が成人の幸福にどのように影響するかを探求した49件の研究について、質的なメタ統合レビューを実施しました。反復、解釈、批判を通して、得られた知見は理論的枠組みに整理されました。このレビューは、客観的な曝露から主観的な経験へと焦点を移し、身体的な意味づけを通して治療的な自然との出会いがどのように形成されるかを解き明かすことで、既存の経路モデルよりも自然と幸福の関係についてより深く、より微妙な理解を提供します。調査結果は、五感を刺激する没入型体験と調和を通して、私たちが自然とどのように関わるかが重要であることを示している。また、このレビューは、人々が自然から得る快楽的および幸福的な多様な幸福感は、個人が生活体験からどのように意味を見出すかを認識し、感情に満ちた解釈が人間の本質の中核をなすものであることを理解することによってのみ、完全に理解できることを示している。調査結果は理論的にも実践的にも意義があり、実験的な知識とより暗黙的な知識の統合、関係性に基づく価値観、そして自然プログラムや空間の設計における人間中心のアプローチの重要性を強調している。

投稿者によるコメント・補足(2件)
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■背景
▼ まず大前提:自然は健康の決定要因である
自然環境は、人間の健康に影響を与える重要な要因のひとつとして広く認められています (DEFRA, 2011)。この認識は政策・研究・実践の各領域で共有されつつあり、自然の健康への好影響についての合意は着実に広がっています (Lovell et al., 2018)。
しかし同時に、都市化の急速な進行によって、人々の自然へのアクセスは縮小しつつあります。現在、世界人口の50%以上が都市に居住しており、2050年には70%に達すると予測されています (United Nations, 2018)。工業化・科学技術の発展に伴う都市拡大は、人を自然から遠ざけ、自然を「消費される資源」として商品化する傾向を強めてきました (Seto & Ramankutty, 2016; Richardson et al., 2022)。
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▼ メンタルヘルス危機という文脈
こうした社会変化の一方で、精神的健康の問題は世界規模で深刻な課題となっています。
・2019年のデータでは、世界で8人に1人がメンタルヘルスの問題を抱えており、不安障害とうつが最も多い (GBD Mental Disorders Collaborators, 2022)
・イングランドでは毎年4人に1人が精神的健康上の問題を経験しており、社会的に不利な立場の人ほどリスクが高い (NHS England, 2016; Department of Health and Social Care, 2023)
・WHOはストレスを「21世紀の健康上の流行病」と宣言しています (WHO, 2017)
・COVID-19パンデミックはこの状況をさらに悪化させました (WHO, 2022; Geary et al., 2021)
こうした現状を背景に、グローバル・ノース(欧米・北欧などの高所得国)では、自然を活用した「グリーン・ソーシャル・プレスクリプション(green social prescribing)」、つまり自然体験を医療的介入として処方するアプローチへの関心が高まっています (Bloomfield, 2017; Robinson & Breed, 2019)。
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▼ 自然とウェルビーイングの効果:基本的な知見
グリーンスペース(公園・森・緑地など)がメンタルヘルスに好影響を与えることは、様々な年齢層・属性にわたって広く実証されています (Bratman et al., 2019; Hartig et al., 2014; Lovell et al., 2014; Ward Thompson et al., 2012; Richardson et al., 2019)。
自然豊かな環境で過ごす時間は、より高い主観的幸福感やウェルビーイングと関連することも示されています (Cameron et al., 2020; Methorst et al., 2021)。
しかしここで重要な問いが生まれます。「どんな自然が、どのように、なぜ人に効くのか」という仕組みは、いまだ十分に解明されていないのです。
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▼ 「客観的な自然」より「感じ方」が重要:パラドックスの発見
研究が蓄積されるにつれ、ひとつの興味深い現象が繰り返し報告されるようになりました。
それは、実際の生物多様性の豊かさよりも、人がどう自然を「知覚するか」のほうがウェルビーイングと強く関連している、というズレです (Dallimer et al., 2012; Barnes et al., 2019; Ma & Wu, 2025)。
具体的には、自然の「自然らしさ」「多感覚的な特性」「安全への感覚」といった主観的な知覚が、種の多様性・豊富さといった客観的な生態学的指標よりも、ウェルビーイングとの対応が強いことが示されています (Fisher et al., 2021; Schebella et al., 2019; Reyes-Riveros et al., 2021)。
このズレはPett et al. (2016) によって「人と生物多様性のパラドックス(person-biodiversity paradox)」と名付けられました。このパラドックスは、個人の価値観・知識・自然との接続感・社会文化的規範などによって形成されると考えられています (Aerts et al., 2018; Dallimer et al., 2012; Farris et al., 未刊行)。
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▼ 自然と人をつなぐ理論的枠組みの展開
このパラドックスを理解しようとする試みとして、様々な理論的枠組みが発展してきました。以下がその主要なものです。
・バイオフィリア仮説(Biophilia)(Wilson, 1984)
人間には生命や自然のプロセスに惹かれる生得的な傾向がある、という考え方です。人が本能的に自然を好む背景を進化論的に説明しようとします。
・注意回復理論(Attention Restoration Theory: ART)(Kaplan & Kaplan, 1989)
自然環境は「意図せず注意を引きつける(fascination)」「日常から離れる感覚(being away)」などの特性を持ち、疲弊した注意機能を回復させるという理論です。
・ストレス回復理論(Stress Reduction Theory: SRT)(Ulrich et al., 1991)
自然環境への暴露が、生理的なストレス反応(心拍数・血圧など)を低下させるという理論です。人間が進化の過程で安全な自然環境に対してポジティブな反応を示すようになったと説明されます。
・自然とのつながり(Nature Connection)(Mayer & Frantz, 2004)
自然を自分の一部として感じる程度を測る概念・尺度です。自然とのつながりが強い人ほどウェルビーイングが高いことが繰り返し示されています。
・アフォーダンス(Affordances)(Brymer et al., 2020)
環境が個人に提供する行為の可能性のことです。同じ自然環境でも、人によって「何ができるか」「何を感じるか」が異なることを説明する枠組みです。
これらに加え、社会的凝集性 (Weinstein et al., 2015)、身体活動 (Deci & Ryan, 1985)、感情 (Bratman et al., 2021)、生理的反応 (Mills et al., 2017; Rook, 2013)、神経科学 (Sudimac & Kühn, 2022) など様々な視点からも知見が蓄積されてきました。

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■研究内容
▼ 研究の登録と設計
この研究はまず、国際的な系統的レビューの登録機関であるPROSPERO(プロスペロ)に2024年3月に事前登録されました(登録番号:CRD-42024529959)。事前登録とは、研究を始める前に目的・方法・分析計画を公開しておくことで、研究の透明性と信頼性を高める慣行です。
手法としては「質的メタサンシーシス(qualitative metasynthesis)」が採用されました。これは、個々のインタビューや観察など、言葉や語りを扱う質的研究を複数まとめて統合し、より深い理論的洞察を導き出す方法です。数値の平均を出すのではなく、人々の体験の意味や仕組みを解釈・再構成することが目的です。
具体的には以下の2つのアプローチの原則を組み合わせています。
・クリティカル・インタープリティブ・サンシーシス(Critical Interpretive Synthesis: CIS)(Dixon-Woods et al., 2006):批判的・解釈的な視点から文献を統合する手法
・メタエスノグラフィー(meta-ethnography)(Noblit & Hare, 1988):質的研究を翻訳・統合して新たな理論を生成する手法
この組み合わせを選んだ理由は、大量かつ概念的・方法論的に多様な質的データを扱うためであり、また帰納的推論(データから出発してパターンや理論を導く考え方)・批判的関与・解釈・中範囲理論の生成に適しているためです (Dixon-Woods et al., 2006; Depraetere et al., 2021)。
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▼ 文献検索の方法
検索は2024年3月に以下の5つの学術データベースで実施されました。
・MEDLINE(医学・生命科学)
・CAB(農業・環境科学)
・Embase(医学・薬学)
・PsychInfo(心理学・精神医学)
・Web of Science(学際的)
検索語は多分野の人間と自然の研究に関する推奨 (Howlett & Turner, 2024) に従い、「nature(自然)」「green space(緑地)」「biodiversity(生物多様性)」「trees(木)」などを「wellbeing(ウェルビーイング)」「mental health(精神的健康)」「qualitative(質的)」「interview(インタビュー)」「focus group(フォーカスグループ)」と組み合わせて使用しました。
重複除去後、13,067件のタイトルと抄録がスクリーニングツール「Covidence」に取り込まれました。
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▼ 論文の選定プロセス
スクリーニングは段階的に行われました。
・タイトル・抄録のスクリーニング:リード研究者が全件を確認し、20%を第2の研究者が独立してレビュー。80%以上の一致率が確認されました。
・全文スクリーニング:288本を2名の研究者が独立して精査し、88本を選定。
・参考文献チェーン・チームの専門知識による追加:12本を追加。
・目的的サンプリング(purposive sampling):この段階で重要な選別が行われました。「概念的に豊かで、自然体験とウェルビーイングの仕組み・プロセス・関係を深く理解するうえで貢献度の高い研究」のみを残し、最終的に49本が選ばれました。目的的サンプリングとは、研究目的に最も適した対象を意図的に選ぶ方法です。
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▼ 質の評価
メタサンシーシスの分析目的は「効果量の集計」ではなく「理論の生成」です (Thomas & Harden, 2008; Depraetere et al., 2021)。そのため厳密な方法論的基準への準拠よりも「概念的な豊かさ」が優先されましたが、「致命的に欠陥のある論文」を除外するための質評価は実施されました (Dixon-Woods et al., 2006)。
使用されたのはCASP(クリティカル・アプレイザル・スキルズ・プログラム)の10項目チェックリスト (2018) です。これは医療研究の質評価に広く使われる教育的ツールで、目的の明確さ・研究デザインの適切さ・方法論的透明性・データと解釈の論理的一貫性・分析の適切さなどを評価します。
結果として、質にばらつきはあったものの、致命的な欠陥を持つ論文は1本もなく、全49本が最終的に採用されました。
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▼ データ抽出と分析の手順
各論文から、方法・対象者・活動・環境・アウトカムなどの記述的情報が系統的に抽出されました(論文内の表1に整理)。
分析は質的データ分析ソフトウェア「NVivo 14」を用いて実施されました。論文の「結果」と「考察」の両セクションを分析対象とし、著者の語りもデータとして扱いました。これは、著者の枠組みや問いの立て方そのものが知見の構成に影響するためです (Dixon-Woods et al., 2006)。
分析の核心は以下の3段階の主題(テーマ)開発プロセスです。
・第1次テーマ(first-order themes):各研究の参加者の語りを丹念に読み込み、日常的な理解に基づく記述的なテーマを抽出
・第2次テーマ(second-order themes):第1次テーマ間の関係を解釈し、著者説明を参照しながら概念的なつながりを示す枠組みを構築
・第3次テーマ(third-order themes):第2次テーマを批判的に再解釈し、データをより抽象的・説明的・理論的なかたちで再構成
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▼ メタエスノグラフィーの3戦略の使用
分析ではメタエスノグラフィーの3つの戦略が検討されました (Noblit & Hare, 1988)。
・相互翻訳分析(Reciprocal Translational Analysis: RTA):各研究の概念・比喩を互いに翻訳・対応させる方法。データ量が多すぎるため今回は不採用 (Dixon-Woods et al., 2006)。
・反駁的統合(Refutational Synthesis):研究間の矛盾・不一致を説明しようとする方法。分析を通じて積極的に活用されました。
・論証ライン統合(Line of Argument Synthesis: LOA):複数の研究にわたる概念を組み合わせ、解釈的な説明を発展させる方法。今回の主要な分析戦略として採用されました。
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▼ 信頼性の確保(Trustworthiness)
質的研究における信頼性は、量的研究の「統計的有意性」とは異なる基準で評価されます。本研究では以下の方法で確保されました。
・論文の12%を独立してコーディングし、テーマの妥当性と精緻化を確認
・チーム全体でテーマをレビューし、多分野の視点からバランスを取った
・リード研究者の視点・前提を意識的に振り返るリフレキシビティ(reflexivity:自己省察)を実践
・参加者の声をできるだけ直接引用する形で、解釈の根拠を示した
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▼ 対象論文の概要
最終的に選ばれた49本の論文は2001年から2024年にかけて発表されており、以下のような多様性があります。
・地域:92%がグローバル・ノース(英国・北欧・北米・オーストラリアなど)。例外として中国・イラン・南アフリカの4本が含まれる。先住民族を対象とした研究は南アフリカの1本のみ (Cocks et al., 2012)。
・環境:都市公園・近隣の森・海岸・農村の自然・荒野など多様
・方法:テーマ分析(thematic analysis)・IPA(解釈的現象学的分析)・グラウンデッド・セオリーなど
・対象者:一般市民・学生・患者・移民・高齢者・退役軍人など

メタ分析・レビュー ありのままに 自然・環境とウェルビーイング意味・目的・スピリチュアリティ

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