人は何故寄付をするのか
新しい寄付プラットフォームについての論文ですが、
3.「人はなぜ寄付をするのか」についての先行研究
という章が面白いです😍(もちょっとページ数増で見たい所でしたが。)
>本研究は、「人はなぜ寄付をするのか」という観点につき複数の学術分野(社会学・文化人類学、経済学、心理学・神経生理学、地域社会論等)の知見を多面的に集約した。
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ちなみに日本は世界寄付指数で142カ国中139位・・・
一方で、寄付は幸せにつながると分かっています。
ストレスホルモンを減らすとか、自己効力感や人生の意味を高めるとか、
時間に追われる感覚が減る、みたいな話もあります。
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国連の世界食糧計画さんの「Share the meal」というアプリ、オススメです😊
85円という少額から、寄付先を選んで寄付出来ます😊
私も、時間に追われてるなぁと思ったら、寄付してます。(利己的な動機ですが😚)
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フィンテックを活用した寄付プラットフォームによる互恵的困窮層救済システムの基本設計
吉田悦章先生 - 全労済協会公募委託調査研究報告書, 2024/11/21
https://www.jstage.jst.go.jp/article/zrskobo/85/0/85_69/_pdf
本報告書は、情報通信技術を活用した寄付プラットフォームによる困窮層救済システムの基本設計について、複数の学術分野の知見も活用しながら実践的な側面も含めて検討・提案するものである。
本報告書でその基本設計を検討する「システム」とは、大まかに言えば、専用のスマートフォンアプリやウェブサイトを用いて、一定のコミュニティ内における困窮層に対し同じコミュニティの参加者(例えば自治体であれば、その住民等)が支払代行や寄付をすることで、困窮層への経済的支援を可能とするものである。
こうした社会システムを構築すべきと考える背景には、日本の貧困問題がある。わが国にも貧困に喘ぐ人々は一定数存在し、コロナ禍でもそれは際立った。一方で、政府・地方自治体による支援もそれなりに整ってはいるが、困窮している層の様々な声を聴くとそれで十分とは言い難い現状もある。さらに重要なことに、単に貧困問題を政府部門の役割とみなすのではなく、社会全体でできる助け合いと認識することで、問題の緩和につながりやすいのではないかと考えている。実際、「新しい資本主義」に向けた取り組みを検討する日本政府の報告書でも「民間も公的役割を担う社会を実現」したいとの意向を示している。もちろんその背景には政府の財政難もあるが、資金的に効率的な方向性として注目すべき内容と言える。
寄付により困窮層を支援することは可能なのか。本研究は、「人はなぜ寄付をするのか」という観点につき複数の学術分野(社会学・文化人類学、経済学、心理学・神経生理学、地域社会論等)の知見を多面的に集約した。これらはいずれも、人が寄付をする一般的なメカニズムを解明せんとしたものであるが、どんな分野からも、寄付をする人からみた寄付をすることの合理性は支持されている。
翻って日本の寄付の状況をみると、およそ活発とは言い難い状況であり、国際比較でみても、ほぼ最下位レベルとなっている(世界寄付指数[World Giving Index]各年)。一方で、一部のアンケート調査では、日本人は「社会的な貢献をしたいとは思っている」ことが明らかにされており、なぜ寄付をしないのかという理由については、「寄付したお金がきちんと使われるか不安に思う人が多い」というのが第1位であった。
これを踏まえれば、「寄付した資金の用途が明確であれば、寄付する人の潜在的な意向を掘り起こし寄付を増やすことができる」との命題が成立する。
本報告書で提案する「寄付プラットフォームによる互恵的困窮層救済システム」においては、市民が寄付する際に資金使途を明確化する。このような設計とすることで、上述した寄付をしない理由に対処することができると考えられる。とりわけ、寄付した資金の行き先がより明確になるよう、困窮層が抱える小口の債務、例えば毎月の給食費や光熱費等を、専用のスマホアプリやウェブサイト(=寄付プラットフォーム)を通じて代行決済することでより多くの一般市民より寄付がなされることが期待される。
もちろん、このシステムを円滑に運用する上では、実際のアプリ/システム開発に加え、困窮層の明確な認定とその個人情報の保護や、それらを実際に運用する主体等が必要となる。そうした機能は、困窮層の個人情報を得やすい職務にある、地方自治体・公立学校・支援団体等が担えば個人情報の徒な共有を最小化することができ、困窮層自身の納得感・安心感も得られよう。もちろん、システム面で問題ないようにすることは言うまでもない。実装にあたっては、法的論点のチェック等も必要だろう。
こうした基本設計をもとに、その機能をさらに強化するようないくつかのバリエーションも考えられ、本文ではそうした可能性についてもいくつか例示している。
こうした一連の構想が部分的にでも具現化できれば、貧困問題の緩和という社会福祉の向上に資するものであり、今後もこの分野の研究を重ねていきたい。