福岡市におけるウェルビーイング調査のレポートが出ていました。
基本は日本全体と同様の傾向。
・現在と5年後のウェルビーイングだと、10代〜50代は5年後の方が高まるだろうと回答。未来に期待が持てる福岡市❗
(Well-Being Initiativeさんとか、ワールドハピネスレポートの何年か前のやつとかでも調査結果が出ていたので、そこと見比べたい。)
・意外に地域とつながりが少ない。(九州の他の県から来ている人が多いからか?)
・現在のウェルビーイングも5年後のウェルビーイングも、日常の主活動に満足、が一番影響大きかった。2位は相談相手がいる。3位以下はそれぞれ。
面白いですね、全国でもとってもらいたい😊
ーーー
福岡市における『ウェルビーイングに関するアンケート(モデル調査)』分析結果
福岡アジア都市研究所(URC)、2023/9/8
https://urc.or.jp/wb-s-2023-result
レポートはこちら↓
https://urc.or.jp/wp-content/uploads/2023/09/URC_2023_WB_survey_report.pdf
ーーー
まとめ
■ウェルビーイングの定義
・ 「日々の幸せ」は、「家族」「食事」「時間」「子ども」「健康」「友人」「仕事」「自分」等が挙げられている。
「時間」に関して、「誰かと共有できる時間」「自由な時間」に言及
・ 「より充実させるもの」は、「仕事」「家族」「健康」「お金」「環境」「子ども」「自分」「時間」等が挙げられている。
「仕事」に関して、「やりがい」「バランス」「育児との両立」に言及
ー
■ウェルビーイングの現状評価
全体として「ウェルビーイング実感」は現状評価より5年後評価(予測)が高く、将来の見通しが明るい人が多い
ー
■ ウェルビーイングの規定因とウェルビーイング実感向上のためのヒント
・ 「日常の主活動」はウェルビーイング実感への影響が強い(図3)。活動の一つである「仕事」は自由記述の頻出ワードである。子どもを持つ女性は、男性に比べ「育児」への言及が多く、かつ男性同様に「仕事」への言及も多い。仕事を続けながらもストレスなく育児を行える環境が望まれている。
・ 「余暇時間」はウェルビーイングへの影響は限定的であるが、働く人を中心に「余暇時間」の満足度が低い。一方、自由記述で「時間」への関心は高く、働く人だけでなく、今後の働き方を念頭に学生も「ワーク・ライフ・バランス」に言及しており、ウェルビーイングの実現に向けた重要な項目であると考えられる。
・ 50-60代のウェルビーイング現状評価は他年代に比べて低く、ほとんどの生活実感項目で消極的評価である。自由記述で「家族」「健康」「仕事」が頻出し、仕事に関しては、退職が視野に入り生計維持や社会的活動を意識した仕事の継続や年金収入への言及がみられる。この年代層のウェルビーイングと相関の強い「日常の主活動」「収入」「機会・選択肢」 「関心事・チャレンジ」などの満足度向上が、ウェルビーイング実感の向上につながると考えられる。
・「日常の主活動」の満足度は、ウェルビーイングへの影響が強いが、20-50代の満足度が低い。現役世代の主活動(仕事)の充実が鍵であり、方策の検討には仕事に求めるものの把握が必要になる。
【年代別】ウェルビーイング実感:現在と5年後 □ 現状評価は、70-80代が高く、10-20代が低い □ 5年後評価は、10-40代が希望を持っており、30代が最も楽観視。50-80代が悲観視 年代別ウェルビーイング実感(平均値) 10代 7.8 20代 7.6 30代 7.62 7.55 40代 7.4 7.21 7.17 50代 7.2 7.0 6.96 6.97 60代 6.8 6.9 6.76 6.72 70代 6.6 6.62 6.61 6.57 80代以上 6.4 6.57 現在 5年後 n= 現在 0% 20% 40% 60% 80% 100% 29 10代 197 20代 162 30代 188 40代 151 50代 103 60代 49 70代 25 80代以上 5年後 n= 29 10代 197 20代 162 30代 188 40代 151 50代 104 60代 49 70代 24 80代以上 凡例 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 URC UNIVERSAL RESEARCH CENTER ウェルビーイングの規定因 ◻ ウェルビーイング現状評価に影響:日常の主活動、相談相手、居場所、収入等 ◻ 5年後評価に影響:日常の主活動、相談相手、加えて、機会・選択肢等 重回帰分析の結果 • 矢印(影響の向き) • 数字(ウェルビーイングにする影響の大きさ) 日常主活動 に満足 日常生活動 に満足 0.125 相談相手が 0.251 いる 0.125 居場所が 0.143 相談相手が ある 0.131 いる 0.125 必要な収入 0.100 健康である 0.126 ウェルビーイング がある → ウェルビーイング → 実感(5年後) 健康である 0.096 実感(現在) 機会・選択 肢がある 0.098 美観的性格 である 0.094 居場所が ある 0.093 ※ 回帰の変数「標準偏回帰係数(β)」は、-1から1の間の値で表され、-1または1に近づくほど、その変数が「ウェルビーイング実感」に及ぼす影響が大きい。 16 【年代区分別】生活実感の満足度と重要度(50-60代) □ 50-60代は、ウェルビーイング現状評価(平均値)が相対的に低く、5年後評価(平均値)はさらに下降 p.10参照 □ ウェルビーイングとの相関が高いが、満足度が低い14分野 ■ 日常の主活動 ■ 収入 ■ 機会・選択肢 ■ 関心事・チャレンジ ⇒これらの分野を高めることでウェルビーイング実感の上昇が見込まれる 生活実感の満足度と重要度(50-60代) (n=252~255) ウェルビーイング 平均値(全体) 高 い 低 い 強い 相関 弱い 相関 人を助ける価値観 居場所 健康 相談相手 住まい快適 機会・選択肢 関心事・チャレンジ 収入 日常主活動 楽観的な性格 余暇時間 地域とのつながり 親との関係 満足度 平均値 (全体) 重要度(ウェルビーイングとの相関) 図の読み方: 横軸はウェルビーイングとの相関の強さを 縦軸は満足度を表しています ←弱い相関 ←弱い相関 強い相関→ 注:満足度は、問「生活における実感」の各項目の回答を「はい=2」「どちらかといえば「はい」=1」「わからない=0」「どちらかといえば「いいえ」=-1」「いいえ=-2」に置き換えて、全回答者の平均を算出。重要度は、ウェルビーイング実感の段別評価と生活実感の項目間の関係性(関係性の強き)を用いた、相関分析ではその項目に有意な相関が明らかであったもの項目に該当していることを示しているわけではないことに注意。 14 多幸感↑ 闘争↑ボジ ティブな感情↑ 回復力 ↑うつ病 ↓不安 LTP↑ 脳容積↑ 海馬の神経新生↑ 樹状突起スパイン↑ 脳血液量↑ 血管新生↑ ニューロン損傷↑ 神経炎症↑ ミクログリアの活性化↓ LTP↑ グルタミン酸↑ ATP↑ ロス↓ 酸化ストレス↓ ⑧ミトコンドリア生合成 ↑抗酸化酵素↑ ⊕エンドルフィン 成長因子↑ ⊕ドーパミン、5-HT↑ 中核性疲労↓ モーター側脳↑↑ 血液脳関門(BBB) BBB漏れ↓↓ 茶褐組織 BDNF IGF-1 VEGF ⊕乳酸↑ IL-1ra↑、IL-10↑、 ⊕成長因子↑ IL-1β↑、IL-1β↑、TNF↑ ⊕エンドルフィン ⊕サイトカイン-IL-6↑ ⊕エンドカンナビノイド↑ ロス↓ ④ミトコンドリア生合成 ↑抗酸化酵素↑ 熱質と炭水化物代謝↑ 血管拡張と 気管支拡張↑ 身体活動 手足 心 肺 肝臓 身体組織、血管の 成長と拡張↑ 運動パフォーマンス↑ オーマンス↑ エネルギー生成↑ 筋肉への酸素供給↑ 図1.運動生理学と、身体活動が橋絡的な幸福感を増大させる神経生物学的メカニズムの概略図。身体活動は、主に運動パフォーマンスを向上させることを目的とした身体の生理学的適応(破線の黒枠で表されている)は、脳にも大きな利益をもたらし、結果として認知的ウェルビーイングを高めるという二重の目的を果たす(実線)。(参考:図1参照)。各経路は別個のもので区別される。Chen and Noteworthy.20 ATP: アデノシン三リン酸;BBB: 血液脳関門;BDNF: 脳由来神経栄養因子;IGF-1: インスリン様成長因子-1;IL-6: インターロイキン-6;LTP: 長期増強;ROS: 活性酸素種;5-HT: セロトニン;TNF: 腫瘍壊死因子。